今年のトライアスロンは例年とは訳が違う・・・
2008.4.13(sun)石垣島トライアスロン大会に出場し、なんとその1週間後に4.20(sun)第24回全日本トライアスロン宮古島大会に出場するからです。
石垣島トライアスロンには今年で5年連続出場、そして完走と毎年タイムを縮め記録を更新中です。もちろん宮古島大会には初出場です。
2週間で2つのトライアスロンに続けて出場することに周囲は「無謀だ!やめなさい!」と非難の声を上げます。が、私は出場を決意しました。
一体何のために・・・自問自答の末、その答えを見つける為に出場しようと決めました。
石垣島トライアスロンと宮古島トライアスロンの違いをここで簡単に説明致しましょう。
石垣島トライアスロンは、オリンピック・ディスタンスで行われ、swim 1.5km(60分) bike 40km(120分) run 10km(75分)の合計51.5kmのコースです。
それに対し、宮古島トライアスロンはSTRONGMANと名がつくようにコースが長く、swim 3km(1時間50分)、bike 155km(6時間50分)、run
42.195km(5時間20分)の合計200.195kmのコースで、朝7:00にスタートして夜21:00に終了するレースです。何と14時間も体を動かしているのです。
これって労働基準に違反しているのでは・・・(笑)
石垣島のトライアスロンが無事に終わり、宮古島のトライアスロンが始まります。
初めての宮古島で、初めてのトライアスロン。興奮と緊張で胸が高鳴ります。
宮古島に着くと、レンタカーを借りて会場へ行き選手登録を済ませ、その後は大会スタート地である宮古島東急リゾートホテルに向かいます。
会場入口。緊張します。
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チェックイン後、部屋に入りバルコニーから外を眺めると、目の前に広がる真っ白な砂浜(与那覇前浜ビーチ)、煌めく青い海、そして来間島に架かる来間大橋が見えました。中庭や駐車場ではトライアスロンの準備が着々と始まっています。そんな光景を見ていると徐々に緊張感が高まります。
その日の夜は19:00から総合体育館で開会式がありました。食事、お酒、催し物などがあり、大いに盛り上がりましたが、中でも驚いたのは、食事がパスタ、米、パスタ、米・・・と炭水化物で大賑わいだった事です。
盛大に行なわれた開会式。すごい人だかりです。
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次の日はスイムとバイクで軽く流し、その後コースを下見に行きました。宮古島は山がないので、そんなにアップダウンがないと思いきや、けっこう高低差があるのに驚きました。その日の晩ご飯も炭水化物を中心に野菜も摂り、明日の大会に備え早めに就寝しました。
レース当日。朝を迎えました。
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今日一日暑くなりそうな予感が・・・
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大会当日、朝の3時半起床。天候は晴れ。
朝食はパスタ中心で軽めに済ませ、バイクの調整や着替えの準備をします。ストレッチを入念に行い、トイレも済ませ、ウエットスーツに袖を通し、入水チェック。
小泉元首相も自転車でさっそうと登場
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スタート地点に立って後は号砲を待つばかり・・・上空には3機のヘリコプターが旋回しています。
スタートのカウントダウンが始まると鳥肌が立ち始め、スターターの小泉元首相の号砲がなり、ついに宮古島トライアスロンが始まりました!・・・1500人が一斉に飛び出し、青い海へ吸い込まれるように消えていきます。
水中の水しぶきが、まるで網に捕らえられたグルクンの大群のようです。そんな光景を見ながら私も海の中へ・・・
始めの400〜500メートルまでは頭を蹴られ、足を引っ張られ、悪戦苦闘。
750メートルを過ぎるとスムーズに泳げるようになりました。
1500メートル地点で27分が経ち、石垣島だったらここで終わっているけれど…などと思いながらもさらに泳ぎ続けます。残りの300メートルでラストスパート。岸に上がり走ってタイムゲートへ。
59分で無事に通過しバイクのトランジションへ。ウエットスーツを脱ぎ、シューズ、ヘルメットをかぶり、いざ出発!宮古島1周半(155km)の旅へ・・・
順調な走りで25km地点を過ぎ池間島が見えてきました。池間島を1周して40km地点を通過、石垣島なら終了のはず・・・
オーシャンリンクス宮古島を過ぎ、東平安名崎灯台67.7km地点で折り返します。
そこですれ違ったのは、なんとタレントのリサ・ステッグマイヤーさん。リサさんはトライアスロンの常連で、四年前にも石垣島の大会に参加されていました。何とか追いつきたいのですが、90km地点で背中が痛くなり、腰にも負担が・・・
同じ姿勢がとてもつらく、両足のふくらはぎが攣ってきます。そのたびに、下りの坂道を利用して立ち乗りをしてふくらはぎを伸ばし、エイドステーションでは走りながらドリンクやバナナを補給し、トイレは我慢。
残り40km。あと40kmで終わる。頭の中では、早くバイクを降りてRUNに移りたい、自分は何でこんな事をしているのだろう…きつい…つらい…最後まで完走できるのか、いや最後までやらねば・・・。今思うと本当にバイクはつらかったです。
ようやくバイクが終了し、ランの準備を整え、我慢していたトイレへ。しかしそこには何と行列が・・・結局20分のロスです。
トイレを済ませ、さぁ最後のマラソン42.195kmへ!
沿道で応援してくれる市民のみなさん、そして家族の応援に支えながら、一歩、一歩ゴールへ。10km、20kmと炎天下の中、距離を進めていきます。毎回エイドステーションで休憩し、コーラ、バナナ、塩、黒糖、サンドイッチなどを補給します。途中、靴下が走るたびにずれてくるので、靴下を脱ぎ、素足で靴を履き直しました。(後で気付くのですが本当は脱がない方が良かった。)
マラソンのコースは1周ではなく、同じ場所を往復するので、途中先頭走者がすれ違います。25km~30km地点で足が痛くなり、エイドステーションでサロンパスを借りました。靴下を脱いだせいで、足の指にはつぶれた血豆が出血し始めています。
足が痛い…
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35km地点ですれ違った選手の後ろから競技委員の車が来ていたので、「この選手はきっと最終ランナーだ。どうにか、がんばってゴールしてくれよ」と思いながら自分は残す所あと7km。
もうひと踏ん張りです
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さぁもう少しです。競技場の中に入って行くと、ゴールした選手、その家族、市民のみなさん、ボランティアの人達、いろんな人たちが声援を送っています。
そのたくさんの声を背中に受けながら、トラックをぐるりと回り無事にゴール!
あたりはちょうど夕暮れ時。夜にならなくて本当に良かった。ちなみに、那覇マラソンの時よりも30分ほど早くゴール出来ました。
自分にとって長い一日がようやく終わりを告げました。
振り返れば苦しい事ばかりの過酷なレースでしたが、終わってみればどれも良い経験だったと実感出来る素晴らしい一日でした。
ある意味、自分にとってトライアスロンとは心の洗濯の場なのかもしれません。
今後もここで培った経験を活かし、何事も諦めずに最後までやり通す心と、気力体力ともに充実した日々を送りながら、これからの仕事に役立ていきたいと思います。
「記録」2008年4月
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Swim
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Bike
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Run
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Total
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順位
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石垣島トライアスロン |
0:28:26
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1:15:26
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0:52:00
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2:35:52
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178位/945人中
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宮古島トライアスロン |
0:59:04
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5:25:32
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5:12:51
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11:37:27
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582位/1500人中
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最後までお読み頂きどうもありがとうございました!
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